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FACILITIES & EQUIPMENT

施設・設備

世界最高峰の施設・設備を提供

TOP-END FACILITIES

ⒸRIKEN

本拠点が有する大型設備は、現代の構造生物学研究において3種の神器と言える「X線結晶構造解析」「核磁気共鳴(NMR)分光装置」「クライオ電子顕微鏡」のすべての手法を網羅する。しかもそれぞれが以下に示すように国内はもちろん世界でも最高性能クラスを誇る設備である。

X線結晶構造解析については大阪府吹田市にある本研究所内では無く、兵庫県西播磨にある世界最大の放射光施設「SPring-8」内に、生体超分子構造解析ビームラインBL44XU(全長50m、実験ハッチ面積37m2)を保有している。NMRについては国内最高クラスの950MHz溶液NMRを筆頭に、超高感度DNPを備えた固体NMRも含めて9台の装置を稼働させている。

クライオ電子顕微鏡については自動撮影機能を備えたサーモフィッシャー製300kV(Titan Krios), 200kV (Talos Arctica)顕微鏡と、日本電子製200kV(JEM-2200FS)を設置し、しかもすべてについて電子直接検出器を備えて世界に伍する高分解能の単粒子解析と電子線トモグラフィーを可能にしている。

SPring-8生体超分子複合体構造解析ビームライン
(大阪大学蛋白質研究所)BL44XU

生体超分子複合体のX線結晶構造解析を行うために大型放射光設備SPring-8に設置した専用放射光ビームライン(生体超分子構造解析ビームライン(大阪大学蛋白質研究所)BL44XUを利用した共同利用実験を行う。年1回の共同利用実験課題の募集の他、緊急課題として随時受け入れを行っている。全ユーザータイムの50%以上を共同利用実験に供している。本ビームラインは生体超分子複合体結晶からの回折強度データを測定するための世界最高性能を有している。

設置年

平成11年 (平成13年、平成15年、平成18年、平成21年、平成23年、平成24年、平成27年、平成30年更新)

装置概要

光源:
アンジュレータ
光学系:
液体窒素冷却式二結晶分光器、水平および垂直集光ミラー
検出器:
光子検出型二次元検出器(Eiger X 16M)

利用状況 令和3年度 令和4年度 令和5年度
年間稼働時間

4,440時間

4,440時間

4,464時間

共同利用

2,028時間(56課題)

2,424時間(48課題)

2,396時間(49課題)

超高磁場溶液NMR装置群

世界最大級の超高磁場核磁気共鳴(NMR)装置および周辺機器を整備している。一般的なNMR装置では観測できないような、高分子量、低濃度の蛋白質分子複合体や有機低分子の立体構造、動態ならびに相互作用を解析することを目的とする。

設置年

平成22年(平成25年、平成26年更新、令和2年更新)

装置概要

950,800,600,500,400MHz 核磁気共鳴装置(BRUKER社製) 分光器:
AVANCE Ⅲ 950
AVANCE Ⅲ HD 800,600,400 (H25年度更新) AVANCE Ⅲ HD 500 (H26年度更新)
検出器:
極低温三重共鳴プローブ(1H,13C,15N)[950,800MHz]
極低温四重共鳴プローブ(1H,13C,15N,31P)[600MHz]
極低温二重共鳴多核プローブ[500MHz]
二重共鳴多核プローブ[400MHz]
多検体自動試料採取装置[400,600MHz](R2年度更新)
※遠隔測定(TeamViewer)対応 [全装置] (R2年度更新)

※950,800,600,500,400MHz 核磁気共鳴装置の利用時間総合計

利用状況 令和3年度 令和4年度 令和5年度
年間稼働時間

30,648時間

26,310時間

24,516時間

共同利用

12,452時間(14課題)

11,298時間(10課題)

11,614時間(10課題)

超高感度固体NMR装置群

脂質二重膜にある蛋白質やアミロイド蛋白質のように非結晶固体状態にある生体分子の構造や運動性、機能を評価することを目的とする。超偏極法による超高感度DNP-NMR装置では、高出力サブミリ波を発生させるジャイロトロンと循環Heガスによる極低温高速試料回転機構を備える。これによりNMR感度を1000倍以上向上させて世界最高クラスの性能を有する。

設置年

平成13年(平成18年、平成25年更新)

装置概要

500 MHz固体NMR装置
700 MHz固体NMR装置
400MHz/263GHz 超高感度固体DNP-NMR装置
600MHz/396GHz 超高感度固体DNP-NMR装置
700MHz/461GHz 超高感度固体DNP-NMR装置

利用状況 令和3年度 令和4年度 令和5年度
年間稼働時間

16,488時間

14,040時間

15,264時間

共同利用

2,136時間

2,712時間

2,544時間

クライオ電子顕微鏡群

生体試料の構造解析技術であるクライオ電子顕微鏡装置群を整備。精製した生体分子の単粒子再構成法のほかに、電子線トモグラフィー、microEDといった細胞中の生体高分子から、低分子までの電子線構造学のすべてを網羅している。試料調製のための装置として加圧凍結装置やクライオミクロトーム、ろ紙を使わないクライオグリッド作成装置等周辺機器も充実しており、様々な観察要求に答えることが可能である。

設置年

平成24年(平成27年、平成29年更新)

装置概要

120kV H-7650(平成22年)
200kV JEM-2200FS(平成24年)
300kV Titan Krios G2(平成27年)
200kV Talos Arctica(平成29年)

利用状況 令和3年度 令和4年度 令和5年度
年間稼働時間

13,965時間

9,936時間

8,939時間

共同利用

1,070時間(7課題)

816時間(4課題)

1,820時間(5課題)

高輝度X線回折装置

本システムは、蛋白質の立体構造を効率的に解析し、構造及び機能プロテオミクス研究を推進するための装置である。超高輝度X線回折装置は、微小な蛋白質単結晶からの回折強度データを短時間に高精度で測定するための装置であり、実験室系の蛋白質用単結晶X線回折計としては世界最高の輝度を有している。

設置年

平成15年 (平成23年、平成28年更新)

装置概要

X線発生装置:
リガク社 FR-E SuperBright™, Confocal VariMax Mirror
検出器:
リガク社 XtaLAB SynergyCustom

プロテインシーケンサー

蛋白質のアミノ酸配列は、多くの場合、遺伝子情報から全長の配列が推定されるが、実際の蛋白質はプロテアーゼによる切断を受けているものや、また、遺伝子情報がないものもあり、そのような場合に一次構造の情報を得るには蛋白質を直接分析する必要がある。プロテインシーケンサーは自動的にエドマン分解を行う装置であり、データベースなどの情報なしにN末端から順次アミノ酸を決定できる、現状では実際上唯一の装置である。蛋白質研究所では高感度のプロテインシーケンサーを用い、所内外からの分析依頼に応じて蛋白質やペプチドのN末端アミノ酸配列分析を受託分析として行っている。

設置年

令和1年

設置概要

島津 PPSQ-53A グラジエントシステム

CONTACT

共同利用・共同研究拠点に関するお問い合わせは下記まで

〒565-0871 大阪府吹田市山田丘3番2号
大阪大学蛋白質研究所 拠点プロジェクト班
Email:tanpakuken-kyoten[at]office.osaka-u.ac.jp([at]を@に変えてください。)